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俺達は座って菓子をわけあいながら、周りを見渡したが人の姿どころか灯りさえ見えなかった。
「どうやらこの辺りには人はいないようだね、この森は凄く大きいし迂回するのも骨が折れそうだ、少し危ないけど森を通ってみる?」
「・・・・迷わない?」
「それなら既に道に迷ってるから、余り問題ないよ。」
「・・・・・・帰れるかな?」
「大丈夫だよ、きっと帰れる!」
そうは言ってみたが、ここがどこかも解らないし、宇宙人にでも拐われたんじゃないかとか、いろんなことを考えていて、自分自身凄く不安だった。
どうにかならないかと考え込んでいると、森の方に何か光るものが飛んでいるのが見えた。
「あっ、松田見てみろよ蛍が飛んでるよ。」
「・・・・ほんとだ、・・・・綺麗。」
「どうせだから、群れでいるだろうし追いかけてみない?」
「・・行こう!」
俺達は持ち物を纏めて、蛍を追って森の中に入っていった。
俺達は、後々あんなことになろうとは、この時は思いもしていなかった。
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