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「やばい雨降ってる、松田は傘持ってる?」
「・・家に・・・・ある。」
「じゃあ、そこののコンビニに、買いにいこう」
「・・分かった・・。」
俺達は校門からすぐそこの、ここの生徒がよく行く、コンビニに走って向かった。
着いた時には、多少服は濡れてはいたが、家につく頃には乾いている程度だった。
コンビニに入ると、入り口のすぐそばに傘はあった。
傘を買った俺達は歩きながらのんびりと話していた。
「傘代500円に菓子代300円にお茶代160円占めて960円、貧乏学生には痛い出費だな。」
「・・バイト・・始めたら?」
「学校の仕事が忙しくてちょっと難しいんだよ。」
「・・そっか・・頑張れ・・。」
「そうさせてもらいます。」
俺が財布の事に悩みながら歩いていると、
気がついたら傘に雨が当たるポタポタ音がなかった。
実は通り雨だったのかと思ったが、すぐそこの水溜まりには普通に雨がシャワーのように降ってるのが見える。
そして俺はコンビニで買った、一本500円のビニール傘越しに空を見上げた。
その後はさっきの通りだった。
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