最後のメール

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〔死ね〕 それが、彼女に送った最後のメールだった。 彼女と出会ったのは、 中学に入学してすぐのことだ。 朝、教室へと向かっていると、 前にいた女が何もないのにすっ転んで床に頭をぶつけてた。痛そ・・。 彼女はすぐに顔を上げ、 キョロキョロと辺りを見渡し、視線があった。 「み・・みた!?」 みるみるうちに顔を真っ赤に染め上げ、 キッ、とこちらを睨んできた。 体がふるふると揺れている。 「見てないよ」 その言葉にほっ、 と安堵した彼女は慌てて教室へと入っていった。 あぁちなみに、パンツは白だった。 これが、彼女との出会いだった。 彼女は、面白い。何もないところで転ぶし、ぶつかるし・・見ていて飽きない。 それに、いつも満面の笑みで、見ているこちらまでもが笑顔になる。 そう、もうこの時には、 彼女のことが好きになっていたのだ。
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