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「年上?」
私が直也を振り返ってみると、
「俺、小児ガンで闘病生活してたから、何年か遅れてるんだわ」
強面な顔を、少し悲しそうに長い髪に隠すから、
「…し………知らなかった」
胸がチクチクしたまま何も言えずに、
みんなの後に車に乗る。
"ギュウ"
てか、markⅡって五人乗りじゃんか。
「前田、おまえデカいんだから、ナンパ車ひっかけて乗ってこいよ」
後部座席に4人はきつすぎる。
「行くぞ、先に公園行くだろ?」
直也は後ろの詰め込み具合は気にせずに、スピードを上げる。
「ちょっ……こんなとこで飛ばさないで!」
私の悲鳴にお構いなしに、
直也は、スピード落とさず祭りの現場に向かい続ける。
「小林くん、直也くんて免許いつ取ったの?」
窓に顔を貼り付けた状態で、隣に座った小林くんに話しかけた。
「免許?とれねーよ、
まだ16歳なんだぜ?直也は。」
「え______?!」
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