宇宙人みっけ!

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案の定、まだコートにいた平沼先生。 部室の鍵を開けてもらうために声をかけた。 「すみません、練習着忘れたので、鍵を借りてもいいですか?」 「大島、走ってきたのか?汗だくだな」 自ら壁うちをしていた先生が、 笑顔で鍵を渡してくれた。 「……ありがとうございます」 厳しい練習中とは違い、 27歳の平沼先生は爽やかな空気を作り出し、 15の私の心をピンク色にしてしまう。 「じゃ、お先に失礼します。」 「気をつけて帰れよ」 「はぁい」 堅物なわたしは、 先生とフレンドリーな会話ができない。 部活動の事以外は、話しかけることさえできなかった。 " つまらん思春期だ " 中学生でも、彼氏彼女がいる子たちは結構いるのに、 私は、叶わぬ恋を誰にも言えなくて、 こうやって中学生活が終わっていくんだと思っていた。 PM 7:05 学校を出た頃は、すっかり薄暗くなっていた。
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