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「……う、宇宙人?」
小林くんのたじろぐ声に、私までビビりながら
ゆっくり近付いた。
先に、私達を驚かすモノを見つけた小林くんは、
さらによく見るために、しゃがみこんだ。
「………うわ」
私も思わず、感嘆の声が出る。
茂みの中に横たわる女性…………
いや、女の子?
「日本人じゃない、よね?」
お人形のような綺麗な少女が雑草の茂みの中で
生きているのか、
死んでいるのか、
眠っているように見えた。
「脅かしやがって…」
青白く光って点滅していたのは、
その、
不気味なほどに綺麗な外国人が、
お祭りの出店に売られている光るアクセサリーを
二つも身に付けているからだった。
点滅した光がなおも、
その美しさを際立たせている。
「おい、大丈夫か?」
小林くんは、
恐る恐る少女の肩を揺さぶった。
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