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警察署廊下で 今度は、直也のお母さんと初対面をする。
「あのこ、帰れないの?」
私たちが返事に困っていると、
取り調べ室から
まず小林くんが出てきた。
「じいちゃん……」
祖父の姿に驚く小林くん。
「おまえは、スクールウォーズの見過ぎだ、バカ!」
おじいちゃんに大人しく拳骨されていた。
「直也!」
隣の部屋から、今度は平沼を蹴った直也が出てきて、
祐紀さんとお母さんと由美が駆け寄っていく。
「保護者の方、書類等手続きがあるので、中へ」
刑事が取り調べ室から顔を出して家族を呼んでいる。
小林くんと、
目が合う。
"なんでお前までいるんだよ?"
そんな目だったから、
また
視線を思わず逸らしてしまった。
「さ、崎谷くんは?」
「あいつは、傷害対象じゃないから、早くに帰されたよ。」
由美が直也に、
泣いて謝っている姿も見えた。
「ほら、君たちも、また入って!」
保護者が入った部屋に
刑事から、小林くんと直也は呼び戻され
由美と、
私と
祐紀さんの三人が取り残された形になる。
「由美、
直也は、
ちゃんとお前を大事に思ってるよ」
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