心……-2

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「お前を大事に思ってるよ」 由美の不安を悟ったかのように、 祐紀さんは 直也の気持ちを代弁する。 「あいつは、めったに喧嘩なんかしないんだ。 エロ教師が何か、また触ってきたら俺に言え。 俺がしばいてやるから。」 ………"エロ教師" ずっと 尊敬もしていた先生がそう呼ばれると、 なんだか 虚しいものが生まれてくる。 「小林くんの両親は共働きなのかな?」 おじいちゃん、 まだ若かったけど 一緒に住んでるのかな? 「亜子ちゃんは知らなかったか……… 早馬んとこは両親不仲で あいつ、小さいときから爺ちゃんちに預けられてるんだよ」 祐紀さんは、車のキーを指に引っ掛けたりしながら、 TAG HEUERの腕時計を気にしていた。 「まだかかりそうだから、2人送ってくよ」 祐紀さんは、 みんなのお父さんみたいだ………
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