螺旋-2

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県の花火大会の中でも、打ち上げ数がダントツ多い、私達の町のお祭りは、 こんなに人がいたんだと思えるくらい、 歩くのがやっとな密集具合になる。 「直也、やっぱりデカいから目立つなぁ、すぐ見つけたよ!」 由美とたこ焼きを並んで買っている姿を見つけた私達は、 そのそばに寄って、 今度は小林くんたちを探し出す。 「早馬たち、はぐれたんだよな」 「あいつなら、どーせ焼もろこしの店にいるさ」 ……それは、どうかな? と、ついこの間の公園の出来事を思い出す。 小林くん、綺麗に食べてたな……。 「トウモロコシ食い過ぎたら、脚気になるらしいよ?」 「かっけ?病気?」 「病院で、たまに膝をカコンって叩かれて検査するアレだよ。」 「崎谷の情報、たまには、まとも」 店の熱気で茹だるような暑さの中、 小林くんと杏の姿を見つける。 「あれ?今日は、焼き鳥かよ」 「…………」 2人は、手を繋いでいた。 私は、何となく由美を避けて前田さんの隣にいたし、 由美も、私をあまり見ない。 早く誤解解けないかな……… 「小林っ!直也!」
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