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「夏休み中に分かってよかったんじゃないの?」
祐紀さんは、団地裏の、自販機があるスーパーの従業員専用の駐車場に車を止めた。
「ジョージョアねぇな、なに飲む?」
煙草を我慢しているのか、いつもよりイライラしているように見える後ろ姿は、
やっぱり直也より広いと、改めて思った。
「私は大丈夫です、あんまり時間ないし」
「じゃ、半分飲めば?」
祐紀さんは、甘いコーヒーを私に手渡す。
「もし、
由美が産みたいと言ったら、直也も
祐紀さんも反対するの?」
私は
それを開けないまま、
先程の妊娠の話をまだ終わらせてはいけないような気がしていた。
「もちろん、反対したよ」
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