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「かわいくて、小さい女の子が好きだったのに、
デカ田と結婚しちまったぁ~……」
しょうもない、酔っ払いのうわ言に、俺は吹き出しそうになりながら、
呼んでいたタクシーをスナックの前で待っていた。
「ん?」
飲み屋街の裏路地をカツカツ、と強気な雰囲気の女が歩いていた。
明らかに水商売の女。
その女の横を、
自転車に乗った男が付けているように見える。
「あっ!!」
自転車の男が、
女の横を通りすぎたと同時に、女のハンドバッグをつかんでいた。
″ スリ ″!?
いや、
ひったくり!窃盗だ!!
抵抗した女は、顔を殴られている。
「おいっ!!」
おれは、
崎谷を地べたに寝かせて、
その強奪現場に走り寄っていった。
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