yuuki-2

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「あの浦さんって、あちこちに女がいるらしいんです」 「……そんな感じよね」 その階の使用済みタオルを洗濯物入れにまとめながら 先程の失礼な患者の事を、知ってる限り私に教え込む後輩たち。 「長崎にもその彼女の一人に貢がせるために帰った来てたみたい」 「最低だね……」 「その彼女が、結構可愛いんですよね。毎日来るんですけど」 「……毎日?」 「はい、ほぼ。そして、女が金を置いて洗濯物を持って帰るらしくて」 「ジゴロってやつね」 「私は、彼女が病室であっちの方も尽くしてるとこ見ちゃったよ」 「はぁ!?病室でっ?」 「だから個室にしてるみたい」 ………なんか、ますます苦手になりそうな患者…… 「あ、彼女、やって来ましたよ」 ナースステーションから、後輩が、廊下に響くヒール音の主の姿をとらえて その痛い彼女の事を私に教えてくれた。 「…………あのひと?」 「そう!シャネルのバッグ持ってるひと」 廊下を歩く、その痛い彼女の横顔に、 思わず息を飲む____ それは、 「先輩、……どうしました?」 あの、一希ちゃんだったから………
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