最大の敵

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「えっ!」 思わず過剰に反応した私に対して、 彼女は、何らかの察知をしたようで 「杏さんが亡くなって、やっとお母さんと復縁するかと思ってたんです」 更に遠回しに私を追い詰める。 「………………お母さんは、福岡で何かされてるの?」 会ったことない小林くんの元妻。 どんな人だろうと、ふと、思った。 「母は、福岡で衣料販売してます」 「自営?」「いいえ、雇われです」 だけど、イメージが湧かない。 小林くんのとなりには、 いつも杏がいるようなイメージをがあるからだ。 「お母さんは、まだ、お父さんのことが好きなんです」 佳苗ちゃんの追い詰めは、 確実に、私の心を臆病にした。
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