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「早馬と結婚したら?」
そう、冷やかすように笑って
前田さんは青翔くんの手をひいて、病院近くの公園へ歩いていく。
「早くしないと、高齢出産になっちまうぞ」
その母子の後ろ姿を見て、崎谷も後を追っていき
「彩音は、大島の名字が変わることが一番の変わらない望みたいだから!」
私に、家族愛のあるべき姿を見せつける。
「結婚………………」
そこまで考えて、小林君と会っていない。
だけど、
公園で、三人で戯れる光景を見ると
多少なり、いいな、と思ってしまう。
五年前は、
どんな人たちの、どんな幸せも
私には痛かった。
見たくなかった。
『………少しは変わったのかな?』
小林くんのおかげかもしれない。
チロリン♪♪♪
____【メール1件受信しました】
夜勤明け、
その小林君からメールがくる。
【今度、広人たちに会おう】
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