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「アイちゃーん!」
村へ戻るなり、アイの母親であるマリアがアイに飛び付いた。
その声に村の人達がわらわらと集まってくる。
「ぐはぁっ……。お母さん、ちょ、くるし……。」
「大丈夫だった!?すっごい地響きがして、何かあったんじゃないかって……。」
「え、あぁ。実は森でやたらでかいゴブリンに遭遇して……。」
その言葉を聞いて、マリアも、村人も一斉にシーンしと静まり返った。
「え……みんなどうしたの?」
アイはマリアと村の人々、そしてルークを見た。
「遂にこの時が来てしまったか……。」
ぼそりと声が聞こえた。
アイが振り向くと、そこに立っていたのはアイの父親であり、村の長であるレイ・オーフェルヴェークだった。
村人全員が数歩下がり、跪いた。
ルークもアイの横で跪いた。
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