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「ウォータ!」
ルークが本を開いて呪文を唱えると、目の前に魔法陣が浮かび上がり、スライムに向かって水流を放った。
『プニッ!?』
水流はスライムを押し流し、魔法陣は役目を終えると静かに消えた。
「はぁ……。倒したけど、お前剣士なんだろ?ちゃんと戦えよ。その剣は飾りか?」
ルークは、後ろから隣に移動してきたアイの剣を指差した。
「だって重いんだもん。こんなの持って歩いてるだけでも立派よ?」
「使えないと意味ないだろっ!」
バコッ。
ルークは手に持った本で、アイの頭を叩いた。
「いったーい!!」
あきれ顔のまま、ルークは村に向かって歩き出した。
その後ろを、アイは膨れっ面でついて行く。
「じゃあ、次に敵に遭遇したら、私がルークを守る!」
「はっ。」
「鼻で笑う事ないでしょー!本当に本当!絶対なんだから!」
呑気に騒いでいる2人に、その"次"はもう目の前に来ていた。
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