第1話

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「ウォータ!」 ルークが本を開いて呪文を唱えると、目の前に魔法陣が浮かび上がり、スライムに向かって水流を放った。 『プニッ!?』 水流はスライムを押し流し、魔法陣は役目を終えると静かに消えた。 「はぁ……。倒したけど、お前剣士なんだろ?ちゃんと戦えよ。その剣は飾りか?」 ルークは、後ろから隣に移動してきたアイの剣を指差した。 「だって重いんだもん。こんなの持って歩いてるだけでも立派よ?」 「使えないと意味ないだろっ!」 バコッ。 ルークは手に持った本で、アイの頭を叩いた。 「いったーい!!」 あきれ顔のまま、ルークは村に向かって歩き出した。 その後ろを、アイは膨れっ面でついて行く。 「じゃあ、次に敵に遭遇したら、私がルークを守る!」 「はっ。」 「鼻で笑う事ないでしょー!本当に本当!絶対なんだから!」 呑気に騒いでいる2人に、その"次"はもう目の前に来ていた。
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