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アイはゴブリンの目の前に立ち、剣を空に向かって掲げた。
「燃える炎の、揺蕩う水の、はしる雷の精霊達よ。選ばれし勇者の名の元に、その力を示せ。」
『グギャアッ……!?』
「させないよ。」
反撃しようとしたゴブリンを、ルークが拘束魔法で止める。
アイの剣は、赤と青と黄色の光の粒子を纏い、やがて辺りを照らす程の光を放ち始めた。
「遊びはおしまい。」
光る剣を構え、勢い良く踏み込み、ゴブリンに斬りかかった。
「シャイニングスラッシュ!!!」
『ギャァァァアァァアァァァァァ…………。』
巨大なゴブリンは、断末魔の叫びを残して消えた。
「アイ、大丈夫か?」
ルークはゴブリンが消えた事を確認し、アイに駆け寄る。
アイの髪が、薄紅色から普段の茶色混じりの黒髪に戻り、握っている剣もただの鉄の剣になった。
アイは鉄の剣に戻った事を確認してから、鞘に収めた。
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