いざ、尋常に入籍

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  こんなんじゃ、 堂々と大人の女なんて 名乗れない。 落ち込むポイントが 自分でも迷子だとは思うけど── 天川さんと結婚すると 決めてからの 忙しい日々っていうのは、 私にとっていいものだった。 だって、天川さんと 色々な話を進めている間、 私は韮沢とのことを あまり思い出すことはなかったから。 思い出さないってことは、 考えずに済むってことで。 ……その揺り返しが 今日の午前中の プチ鬱なんだと思うけど。 溜め息をひとつついて、 オフィスをあとにした。 天川さんが待ってる。 .
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