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──とはいえ
葵くんと籍を入れた今、
韮沢と話すことなんて
何もないけど。
「だって俺、
正直に話したよな。
お前を好きだってことも、
それでもあっちを選ぶってことも」
「それがそもそも
おかしいって言ってるんでしょ。
韮沢、言ってることも
やってることも変だよ」
「言ってることと
やってることがおかしいのは、
お前もじゃないか。
なんだよ天川って。
どこの誰だよ」
語気を強めながら、
韮沢は手を伸ばして私の腕を掴んだ。
「やめて、放してよ。
誰かに見られたらどうすんの」
「さっき課長が出てった。
みんな昼休憩に出て、
しばらく戻ってこない」
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