恋は略奪品

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  「すみれさん、大丈夫だよ。 思ってることそのまま言っても」 「あ、じゃあ小さい……えっと、 白いクローゼットの中と、 水回りは自分でやりたい、 のですが」 どうしたらいいですか、 とリーダーさんを見ると、 作業員さんが持っている 段ボールの束を指し示した。 「じゃあ、 それは小さいものに 詰めていってください。 最後に乗せます」 「はい」 「水回りは、 お手洗いとバスルームですよね。 キッチン周辺はこちらで やってもいいですか」 「あ、はい。 そんな高い食器とかないので……」 「判りました」 女の人が何を触られるのを 嫌がるかを熟知しているのか、 引っ越しのプロは話が早い。 .
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