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「明日もほら、お休みだから。
……私は」
葵くんの明日の予定が
判らないからそう言うと、
彼は「ああ」と肩を竦めて頷いた。
「そうでしたね。
休みが不定期のせいか
曜日感覚がよく迷子になるんです」
「そうだよね。
接客ってそうなっちゃうよね。
飲食は、特に」
「はい」
……会話が終了してしまった。
こんな、誰とでもするような
話をしたいんじゃないのに。
葵くんは明日どうなの、と
自然に繋げばいいのに、
なぜか話しづらい。
「……あの、葵くん。
今日はありがとう。
志緒、喜んでた」
「あ、本当ですか。
荷物にならないようにとか、
一応考えて選んだんですが」
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