第1章

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『やがて疲れ果てる』 やがて夜は明ける 闇は光を呼び、光はまた闇を呼ぶ 何度眩しい朝を迎えても、何度救われた気になっても、 同じ数だけ、闇も近づく 絶望もまた繰り返す 光の数だけ闇があって 闇の数だけ光があって 僕が笑った分だけあなたは哭いて あなたがついた嘘の数だけ僕は堕ちていく おしゃべりなカラスに啼かないカナリア 赤い靴を履いて連れ去られた女の子は不幸だったか ベランダに転がっていた蝉の屍は、最後の瞬間に何を思っていたのだろう 歓びにうちふるえても 絶望のどん底に堕とされても 世界の歩みは止まることはなく やがて疲れ果てる
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