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「ういっす、山本。」
「うーっす、今日は早いな中田。」
「この天気だからな。一応早めに来たんだよ一応ね。」
そう言い荷物を机に下ろす。
雨に濡れた傘を傘立てに投げ捨て、タオルでカバンを拭く。
「しっかし、今日は酷い雨だなー。
昨日の天気予報じゃ20%とか言ってた気がするんだけどねぇ。」
田中が外を見てボヤく。
たしかに休校にならなかったのが不思議なくらいの土砂降りだ。
「所詮天気予報だ。20%で土砂降りになったのかもしれんぞ。」
「そんなことあるか?」
「天気予報士じゃないし、知らん。」
「まあ、そうだわなー。」
ははっ、と笑いながらジュースを飲む田中。
「ふう、浸水してなくてよかった。」
カバンの水滴をひとしきり拭き取り、中身を確認する。
「山本のそれ。防水だろ?」
「ああ、まあ、一応な。
それでも中に入ってるかもしれないからさ。」
「なるほどねぇ。」
ジュースを飲み干し、空き缶を捨てに行く田中を見送り席に座る。
さて、今日の一時間目はなんだったか・・・。
「ん?今日の一時間目は数学・・・テストじゃなかったか?」
「え?」
いつの間にか田中が帰ってきてたみたいだ。
「あれ?今日があのテストだっけ?」
「今日じゃないか?」
数学のテストとは所謂小テストみたいなやつで、成績にも影響するテストだ。
ちなみに、追試もある。
「・・・・・・・・・まあいいや。なんとかなるでしょ。」
おい。
数学終了後
「・・・・・・・・・・・・・・・・。」
そこには頭を抱えて机に伏せている田中の姿が。
・・・無茶しやがって。
仕方がないので、そっと肩を叩く。
「田中。」
「ぉぅ。君は僕を慰めてくれるのか・・・?」
「そんなことは知らんが。ざまあwwwwっと言っておこう。」
「ちくしょー・・・。」
朝の時間に少しでも勉強しない奴が悪い。
俺?数学は得意分野ですよ。
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