”千里の道も一歩から”編_漆

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”千里の道も一歩から”編_漆

  『まさか、こんなことになるとは・・・』 私は頭を抱えたくなるのを堪え、ため息を押し殺す。 初日だけだろうと高を括っていたら 鏡はあれから毎日私と昼食を取るようになった。 というか、私がいる席に普通に相席をする。 そのせいで、集まるのは 突き刺さるような視線と渦を巻くような嫉妬。 『こういうの、得意じゃないんだよなぁ・・・』 私たちは周りの女子が気にしているような関係ではないし 鏡が私に好意がある訳ではない、と知っている。 単純に居心地がいいというだけだろう。
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