”千里の道も一歩から”編_伍

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”千里の道も一歩から”編_伍

  昼休みに入ると、案の定、鏡は女子に捕まっていた。 鏡が私を呼ぶ。 「柏原さん。良ければ、お昼一緒にできます? ちょっと打ち合わせたいこともあるし・・・」 それが逃げ口上と知っていたが、私は頷く。 「構いません。」 女子の突き刺さるような視線と えーっ!!、という大きな非難は想定外ではあったが・・・ 社食に向かい、それぞれ日替わり定食を買って 佐野と一緒に座る辺りに落ち着く。 私たちが座った場所の眼と鼻の先に女子の軍団が座る。 驚いたことに、 研修生だけではなく、様々な年次のグループが集まってきた。 落ち着かない気持ちになるが、顔に出す訳にもいかない。 グッと堪えてなんでもない様子で淡々と食事を進める。
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