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休日、車で先生が買い物に連れて行ってくれた。
「泊まってくだろ?」
「あ、はい。よろしくお願いします」
「なんだよ改まって」
先生はクスクス笑っていた。
「先生、甘いもの苦手じゃなかったですよね?」
「ん、平気だよ。
なんで?」
そう尋ねられ、オレは答えを渋っていた。
すると、先生はニヤニヤしながらオレをからかう。
「んー、凜、なんで?」
「えと、それは……」
「凜?」
先生、絶対分かってるんだ。
分かってて、オレをからかってる。
「……バレンタイン、です」
「なに、作ってくれんの?」
「……内緒ですっ」
「内緒って、今から材料買いにいくんだろ?
どうせ分かるじゃん」
な?と言われたけど、オレは秘密にした。
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