美織のお話

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私達はというと、小さな頃からとっても仲がいい。 のんびりしたペースも似てるし、家ではいつも両親の視線に萎縮してばかりだった私が ゙ 安らぎ ゙ みたいなのを感じれたのは、ほしのちゃんと一緒にいる時だけだった。 学園ではいっつも一緒だったし、ほしのちゃんにはなんでも話してきた。 だけど、今は少し違くなっちゃった・・・。 「 ねぇ・・・みおるちゃんは今日も水原さんの家に寄ってから行くの? 」 そう、ほしのちゃんにも相談できない悩みができてしまったからだ。        ミズハラ シイナ しぃちゃんこと水原 詩名を ゙ 好きかも ゙ って思った時、ほしのちゃんには一番最初にその気持ちを打ち明けた。 あの頃は ゙ 学園の憧れの的 ゙ みたいな存在のしぃちゃんに対して ゙ いいなぁ ゙ 位の感じだったから、皆と同じように ゙ 私も好き ゙ っていうノリだったと思うんだよね・・・ だけど・・・ほしのちゃんがその時にみせた表情は、明らかな拒絶の表情だった。 きっと私、あの時 ゙ 女の子同士なのに気持ち悪い ゙ って思われちゃったんだと思う・・・。 「 ・・・うん。ごめんね、せっかく待っててくれたのに 」 「 しぃちゃん寝起きが悪いから起こしてあげなきゃなんだよね 」 また私は嘘をついてる。最近こんな事ばっかり。 しぃちゃんは寝起きが悪いわけじゃない。 嘘ばかりになってしまうほしのちゃんとの時間が少ししんどい。 ホントはただ私が会いたくて・・・つなぎとめたくて・・・したくて毎朝通ってるだけ。
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