1.failure delivery

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「どうした、故障か?」  僕が慌てていると、同僚の増田が声を掛けてきた。  増田はこの部署の中ではかなりの変人で、かなりの機械嫌いだ。  機械が嫌いだから、ユビキタスのような、目に見えず環境に溶け込んだ機械が理想なんだとか。 「あぁ、たぶん……」  何だか判らないので、中途半端な答え方になってしまう。 「やっぱ手で持って使う物は厄介だよな」  増田は僕の携帯をチラッと見ると会議室に向かった。 「早く行かないと遅れるぞ」  数秒後、少し先に行った増田から声が掛かった。
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