☆桃太郎★

第２章 星霊機

「酉倉勇姫か‥‥やっぱり酉のケモノかな？」
「だろうな、正直最悪だな。桃太郎のお供の酉に嫌われたって事だな」
　長髪のクールなイケメンが桃次を睨み付けながら答える。名前は狐ヶ崎時也【キツネザキトキヤ】戌のケモノで黒羽高校のナンバー２、バカで喧嘩っぱやい桃次のサポート役、さしずめ知将という所だ。
「属性が無なのは星霊機をゲットしたばかりって事だろうな、昨日は登録なかったんだろう？」
「おぉ、キスした時にケモノだって感じたけど星霊機に反応はなかった」
「地国のケモノの中で飛行能力を持つのは酉だけだ、鬼の復活は31日。茨木童子に渡すなんてヘマはありえないからな」

　時也は星霊機のカレンダーを開き軽く舌打ちする、何人かケモノは見付けたが正直戦力としては寂しいといえる、昨日桃次が出会った男、茨木黒斗が茨木童子ならば確実に戦力で負けている。
　桃次の戦力は戌・申・午の３人。茨木の戦力は牛・卯・辰・巳・未の５人。たった２人と思うかもしれないがケモノの属性を考えると正直かなり不利だと言える。