第1章 ケモノとケダモノ

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「何から話せばいい?」 「とりあえず‥‥‥全部?」  勇姫は乱れた制服を整え膝まで下ろされた下着を定位置に戻す。  勇姫の前に立つ男も勇姫を貫こうとしていた太くたくましい槍を黒いトランクスにしまいズボンを履き直す。 「俺は桃太郎だ、だからヤらせろ」 「だから、説明しろ」  電車の狭いトイレの中、キスを迫る自称桃太郎を勇姫は必死に腕を伸ばして拒む。抵抗が無意味なのは先程理解したのだがファーストキスを奪われこんな場所で初めての経験なんて絶対に回避しなければならない。
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