第七章 死に交われば死に染まる

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 でも、どうやって見せるのか。 君尋は上から、皆の心臓を眺めていたと言った。 瞬と、武蔵もロビーを見下ろせる、 中二階へと移動した。  そこには、 皿の飾られた棚が置いてあった。 装飾性の高い皿は、ライトに当てられ、 きれいに見えた。  横にはイスがあり、瞬が座ると、 真横に時計のような周期的な音が聞こえた。 時限爆弾かと、瞬が立ち上がると、 棚の下段には器に盛られ、 かつ動き続けている心臓があった。 「…心臓…」  飾る前に、既に犯人が飾っていた。 器の横に血文字で、 『死と美』と書かれていた。  瞬は仕方なく、配置されていた警官を呼ぶと、 都築を呼んで貰った。
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