第七章 死に交われば死に染まる

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 殺人現場になってしまい、 瞬はロビーで待機となってしまった。 瞬の事情聴取は、都築がするからいいと指示したので、 誰も寄っては来ない。 都築には、誰も不用意には係らない。  千都もロビーで待機となってしまい、 非常に暇そうに瞬を見ていた。 武蔵が、やはり帰りそびれて、待機となったと、 ロビーを歩いていた。 「なあ、武蔵」  瞬が武蔵に声を掛けたが、 暇な千都が寄ってきていた。 「試験勉強しよう」  その言葉に千都が離れてゆく。 都築の子供は、人並み外れた頭脳を持っている。 勉強とは無縁だろう。 「俺、君尋が宝にしていた、 相田の心臓を持っているけど。 これ見せたら、犯人を呼べるよな…」  相田の心臓は、今も動いている。 君尋の目線であったならば、 光の塊だろう。
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