黒煙のレクイエム7⃣

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2⃣ アタシは、2031年7月8日から三陸町泊にあるきよひこさん…いえ、きよひこの実家にて結婚生活を始めていた。 きよひこの実家の家族は、アタシときよひこときよひこの父親ときよひこの兄・かつひこ(セメント工場勤務)と妻・さよこと2男のかつのり(中1)とかつゆき(小3)の7家族である。 かつひこの妻のさよこは、宇宙開発センターの宇宙飛行士で地球を離れて国際宇宙ステーションで勤務をしている。 アタシが再婚した時、さよこは宇宙にいて地球におらんかったけん、アタシが義兄嫁(あによめ)に変わって、家のことをしていた。 アタシは、いいお嫁さんになろうとってお料理教室に行って、一生懸命にお料理の勉強をしまいた。 少しずつ努力を重ねた結果、簡単なサラダを作れるようになった。 アタシは義父や義兄から『助かっているよ…こずえさんありがとう。』と感謝をされたので、結婚生活に自信がついてきた。 義兄の子供ふたりは、栄養のバランスが取れた食事がとれるようになったので、義兄は『かつのりとかつゆきはこずえさんが作って下さった手料理を残さずにおいしいおいしいと言って食べることができるようになった。』と喜んでいた。 しかし、きよひこは『こずえはかつひこの子供ふたりにばかりよくしているのでオレのことを差別している!!』と怒っていたけん、アタシに対して八つ当たりをしていた。 ふたりが結婚生活を始めてから3ヶ月後の10月10日頃だった。 きよひこは、アタシに対してさらにきつい暴力をふるうようになっていた。 たしか、夕方6時過ぎのことだったと思う。 きよひこは、家に帰ってくるなりアタシに『オレの食べる分がない!!』と怒ってきた。 アタシは『そんなことはないよ…食べる分はあるわよ…』ときよひこに優しく言うたのに、きよひこは『ふざけているのかオドレは!!』と怒鳴ってからアタシにこう言うた。
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