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子どもの居る佐野がいつものように
研修生が居なくなる7時くらいに退社し、私と鏡だけになる。
翌日の回答例を作っていると、鏡が話しかけてくる。
「何も握りつぶさなくて、良かったじゃん。」
彼が何について言っているのかは分かっていたが、知らん顔。
「何のお話ですか?
お仕事終わられたなら、お帰りになったらいかがですか?」
その時、くるりと椅子を回され、
鏡の膝の間に私が椅子ごとすっぽりと収まった。
「そんなにツンケンすんなよ。
あいつらも、別に悪気があったわけじゃない。
ガキだから・・・
やり方はどうかと思うけど、君に近づきたくて、必死だったんでしょ?
可愛いじゃん。」
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