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佐々木は初めて笑った。
幼い笑顔だったが、それが余計、可愛いと感じた。
「そうですね。ちゃんと、男になります。
・・・そしたら、また聞いてもいいですか?
今度はちゃんとプライベートで・・・」
私は笑う。
「待っているつもりはないので、頑張ってね。」
佐々木はコクンッと素直に頷いた。
1人階段を降り始めると、おはよ、と呼び止められた。
私は声の主を見て、少し怯む。
階段上の手すりから、鏡が私を見下ろしていた。
「おはようございます。」
昨日のこともあり、どこか刺々しい言い方になる。
そして、さっさと離れようと階段を急いで下りる。
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