”千里の道も一歩から”編_拾肆

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  だが、鏡はそんな私を可笑しそうに見つめ、 余裕顔で上から話しかける。 「研修が終わったら、正社員としてウチに来ない?」 私は跳ねるように鏡を見上げる。 鏡はいつもより数倍優しい笑みを浮べていた。 「君と一緒に仕事、これからもしたいなって思ってさ。 だから、考えてみてよ。 ・・・君はきっといい講師になるよ。」 鏡は私に一番の口説き文句をあっさり言って、戻っていく。 「・・・いい返事、待ってるから・・・」 私は立ちつくす。 『私に、講師・・・なんてできるの????』
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