”千里の道も一歩から”編_拾伍

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  何もかも諦めた瞬間 「由紀ちゃんっ!!!!」 という鋭い声と共に、背中に硬い衝撃を受ける。 だが、それはコンクリートほど強い衝撃ではなく 暖かい筋肉のぬくもりを感じた。 『た・・・・助かった。』 ぼんやりと目を開けると、佐々木が私を抱きかかえていた。 彼は私を抱き止めるために、階段の壁に背を打っていた。 痛そうに顔を顰めている。 それでも、優しく、私を地面に下ろす。 「・・・大丈夫、ですか?怪我、してない・・・ですか?」
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