ppを響かせて<第10話>

”千里の道も一歩から”編_拾漆

　
佐々木は悔しそうに顔を歪めて、出て行った。

私はその背に小さく、ごめんね・・・、と呟いた。

佐野は悲しそうに私を見た。
「・・・もっと早く、相談して欲しかったわ・・・」

「・・・すみません・・・」

イエ・・・、と佐野は首を横に振る。
「私も貴女にもう少し、ちゃんと話しておくべきでした。

少し長くなるけど聞いて下さい。」

私は頷いた。