”千里の道も一歩から”編_拾漆

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  そこには 私と佐々木が2人で談笑して歩く姿が数枚と なんと、私が階段から落ちた時に佐々木に助けられた時の写真。 その上に書きなぐったような”インラン!!”の文字。 あの時、佐々木は私を受け止めるため、後ろから抱き止めた。 私は彼の安否を確認しようとそのままの体制で振り返った。 事実はそうだが、その場だけを切り取れば 恋人同士が抱き合っているような、不謹慎な絵、となる。 『・・・・誰が・・・こんな・・・・・』 呆然としていた私の代わりに、私のために 新人の佐々木が憤り、雲の上の上司に歯向かう。 「やましいことは一切ありませんっ! 先生は僕を誘惑するようなことはしていないし、 この写真も先生が階段から突き落とされたのを庇っただけでっ」
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