”千里の道も一歩から”編_拾漆

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  外へ出ると、 今にも爆発しそうな佐々木の腕を掴んで 5階の打ち合わせ室に入る。 入った途端、佐々木がFAXを佐野から引ったくり、 怒りを爆発させる。 「なんなんだっ、これ!!! なんで、由紀ちゃんがこんな事、言われなきゃいけないんだっ!!」 佐野がそれを断罪する。 「貴方のその態度が、柏原講師を追い詰めたとは思いませんか? どんなに親しんだとしても、 講師を、ゆきちゃん、などと呼ぶのは間違いです。」 しょんぼりした佐々木を私が助ける。 「いえ。私の不注意です。・・・どうか、お許し下さい。」 佐野は疲れたように、ふぅ、とため息を吐き出した。
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