”千里の道も一歩から”編_弐拾壱

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  「鏡さん。」 エレベーターホールで顧客に呼び止められた鏡は 私に先に下りているように言った。 私も頷き、一階へ降りる。 ホールに居ると、誰かに見つかりそうだ、と思ったので 近くのコンビ二で待っている、とメールを打った。 辺りを確認し、ホールを出る。 知り合いがいないことにホッとして、 角を曲がった時、呼び止められた。 「柏原先輩っ?!!」 ゾッとするような思いで振り返る。 「やっぱりぃーーー!!!」 声の主を見た私はゴクッと喉を鳴らし、笑顔を必死に作る。 「こんばんわ・・・」 細川と田尻、他に3人の女子が居た。 全て細川たちの同期で、中には、あの、佐藤歩美、がいた。
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