”千里の道も一歩から”編_弐拾壱

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”千里の道も一歩から”編_弐拾壱

  翌日からの鏡はいつも通りだった。 私は彼を見縊っていたの、かも、しれない・・・ いつも飄々として、気さくで大らかな 人を拒まない彼の一部を見て、彼を判った気でいた。  だが、昨日見た彼もまた、鏡なのだ。 死刑宣告さえ、 無表情で淡々と下す裁判官のような冷淡で、冷静な男。 『・・・恐ろしい人・・・』 私はそのことを二度と忘れないだろう・・・
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