特権

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龍輝と遊んで楽しい筈なのにお母さんの話を思い出した ちゃんと受け止めたのに… 『お母さんとお父さんは暮らせない』 …暮らせない …わかっているけれど …受け止めた筈だけれど 夢見ちゃうよ――… いつの間にか龍輝に心配されていた 「どしたん? 朱紗…??目…痛いんか?」 「ちゃう…ちょっとね…」 「どしたん?」 龍輝はずっとこの調子… 私は龍輝に言った 「私のお母さんとお父さん… 一緒に暮らされへんねんて… 昨日ちゃんと受け止めたのに…気になって…」 龍輝は膨れた顔で 「あほか! そないすぐ受け止められる奴なんておらんねん! 俺ら子供やろ?! 幸せやったらええやん!」 私は首を傾げた 「幸せ…?」 龍輝は自信満々に 「そうや! 子供はみんなが幸せになったらいいって思ってたらええねん! 子供の特権や♪」 「幸せ…か♪ そやな!ありがとう!」 龍輝は舌を見せ 「まだまだやな☆」 ムカつくけど龍輝はやっぱりいい奴やわ… 幸せ…か―…
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