第3章

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「僕ですか?」 その青年は周りに僕と自分以外いないことを確認して、 「全然構いませんよ」 と。 「あっ、お願いします」 少し、見入ってしまうような顔で応えた。 「はぁ…」 よし、これで任務完了。 「ありがとうございます。助かりました」 僕は彼が持ってくれている半分を受け取り、礼を言った。 「いえいえ、そんな礼を言われるほどのことはしてません」 はにかむ彼。 僕は彼を知らなかった。 ふと、目の前の喉元に視線を移す。 あぁ、この白い肌も、 「…あれ、どうかしちゃいましたか?」 あっ、いけない。 「いえ、なんでもないです。すみません。」
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