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リューマが、顔を近づけてきて、唇を重ねてきた。
2ヶ月ぶりに感じるリューマの唇。
柔らかくて温かくて
私の頬を包むリューマの指も優しくて
唇から
頬から
感じる大好きなリューマの体温。
いつもいつも私に触れていて欲しいと思う。
もう……止まらないよ。
そんなに触れられてしまったら……
リューマの事が好きで止まらなくなる。
「……ん……」
リューマの舌が滑りこんできて、
絡み合う。
リューマが欲しい。
リューマをもっと感じたい。
私の本能はそうやって叫び続ける。
息遣いがお互い荒くなって……
リューマに……抱かれたい……よ……
「もうこれ以上ムリだ。ヨシとの約束守れなくなる」
余裕のない様子のリューマは顔を紅潮させて
潤んだ瞳で私を見つめた。
なんて艶っぽいんだろう……
リューマが欲情している顔はすごくセクシーで……。
「でも、こんな事をしに来たわけじゃないんだ。」
「うん……」
ここでリューマに抱かれてしまったら、
私も歯止めが利かなくなる。
「ミユキ……オレ達、愛し合って結婚したんだよ。そんな簡単に、壊すような事しないでよ。オレの気持ちを踏みにじらないで」
「…………」
「ミユキがオレの事を好きなのバレバレだよ。
素直になりなよ?
苦しくない?自分の気持ち、そんな風に押し隠して」
リューマは苦笑いを浮かべながら私の頬をそっと撫でた。
苦しいよ……すごく。
「ミユキがお腹の子の事で、オレを拒絶しているのなら、この際、父親をハッキリさせたいんだ。
その方がオレも潔く、育てられる。
だから……」
「…………」
リューマは言いずらそうに口を開いた。
「親子のDNA鑑定を受けたいと思ってる」
絞り出すように言葉を放ったリューマは苦しそうに顔を歪ませた。
そのリューマの様子で苦悩の末にたどり着いた決断だった事が見てとれた。
親子のDNA鑑定……
父親をハッキリさせる……
言葉の意味を理解していくと同時に
心臓が煩く鼓動を打ちつけていく。
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