”千里の道も一歩から”編_弐拾漆
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蓮は悔しそうに呟く。 「・・・ねえ、由紀さんは? 由紀さんは、僕に会いたくなかった?」 私は何も答えず、ただ、俯いていた。 間違っても、私も会いたかった、なんて 言えるわけがなかった・・・ それでも、蓮は立ち去らず、更に間を詰める。 蓮は鼓動が聞こえそうなほど近寄ったが、 壁まで逃げた私は全身で彼を拒絶する。
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