”千里の道も一歩から”編_弐拾漆

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  蓮は立ちつくしたまま、私の頭上で囁く。 「・・・確かに、僕は東京に行く・・・ コンサートに呼ばれれば、 全国どこでも、行くしかない・・・ 僕は確かに 他の誰かのように、いつも貴女の側に居てあげられない。 だけど、居なくなったりしない。 ・・・君が呼べば、必ず駆けつける・・・」 蓮は私の頭に息が掛かるほど近づけて、 最後の言葉を祈るように苦しげに囁いた。 「そう、約束するから・・・」
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