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「そっちのお楽しみかーいっ!!」
次の瞬間、私はふすまを蹴破って御師様の部屋に踏み入っていた。
「こ、胡蝶、落ちけつっ!!
4Pなんてハードプレイは……っ!!」
「しませんからっ!!」
案の定、中にいた御師様は私が想像していた『お楽しみ』とは別のもので愉しんでいた。
いつも通り漆黒の着流しを纏った御師様の体には荒縄が巻かれ、今まさに亀甲結びにされようとしている。
それを手にしているのは、深紫の着物を粋に着こなした美女。
もう一人部屋の中にいる人物は、両手に蝋燭を持っている。
私の乱入に驚いたのか、フサフサの尻尾が動きを止めていた。
確かに乱入すれば4P……
ではなくて。
「お客様でしたか」
「いーよーさーんっ♪」
犬耳犬尻尾に水干姿の少年は、手にしていた蝋燭をポイッと投げ捨てると私に突進してきた。
柴色の尻尾がブンブン揺れている。
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