初陣編_参

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  私はブロックが少し離れた、物1の神田の席に向かった。 「神田さん、少しよろしいですか?」 神田はこちらも見ずに、怒鳴りつける。 「今、忙しいっ!後にしろ!!」 物1は混乱を極めていた。 ユーザーの要望がボロボロと後出しジャンケンのように出てきて それの取り込みに追われて、設計がガタガタになっていた。 何度か仲裁に入ろうとしたが、神田は頑なにそれを拒んだ。 終いには、私は物1から追い出されてしまった。 結局、物1は任せよう、と鏡が言ったので、 それ以来口を出していない。   不穏な空気を察したのか、 間仕切りの向こうにいる鏡がこちらへ来た。 いつもなら引き下がるが、今回は別だ。 今更、テーブルの増減をされては、後続に大きな打撃を与える。 私には彼らの仕事を守る義務がある。
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