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その時、神田がバンッと机を叩く。
「そんな時間ねぇよ!
お飾りのお前と違って、俺は忙しいんだよっ!」
その時、やっと、鏡が口を出す。
「神田さん、口を慎んで下さい。」
神田は不貞腐れた顔をしたが、暴言は吐かなかった。
いや、鏡の低い声音がそれを許さなかった。
私は淡々と繰り返す。
「現時点での認識の違いは命取りです。
少ない時間で、
互いが効率的に仕事を進めるためにもお願いします。
紙で提出よりはよっぽど簡単な手段ですし、
神田さん自らが行わなくても構いません。
矢田さんもテーブル仕様は理解してますね?」
はい・・、と物1の矢田は
疲れ果てた、消え入るような声で、答えた。
神田はぶっきらぼうに答える。
「・・・分かった。俺は忙しい。さっさと消えろ。」
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